冷蔵冷凍車の歴史

知識紹介

5月になりましたね✋

皆さん先月はお花見にいけましたか?

早めの開花で驚きましたが、私は2回もお花見に行くことができました!

綺麗な桜の下で、お団子やイチゴを食べたりできて良い思い出になりました🍓

5月はかなり暖かくなって半袖に移行する人もかなり多そうですよね!

気温が不安定ではあるので皆さん体調には気を付けていきましょう👍

さて、今回は冷蔵冷凍車の歴史について触れていきたいと思います。

  • 世界と日本 冷蔵冷凍車の始まり

冷蔵冷凍車の始まりは1842年、マサチューセッツ・ウェスタン鉄道が食品を傷ませることなく運べる車両の実験を行ったことで、鉄道車両として冷蔵車が登場します。

そうして生まれた冷蔵車は、1851年ニューヨーク・ノーザン鉄道で運行を開始しました。

当時の輸送方法の中には、氷を直接食品に接触させたりドアを取り外した貨車を冬場に走らせるなんてこともあったようです。

日本では、1908年に鮮魚輸送用として最初の冷蔵車が登場します。

島国である日本では漁業が発展し、魚介類を大量消費地へ輸送する需要が高かったのでしょう。

漁業輸送用の冷蔵車では、抱き枕(木箱や発泡スチロールの箱に鮮魚と一緒に砕いた氷を入れる方法)での冷却方法が一般的で車両の氷槽はあまり使用されていなかったようです。

※1970年代に頻発したストライキが鮮度が重要となる鮮魚輸送の信頼性を落としたことが影響し、1986年に日本の冷蔵車が全廃されています。

後に自動車が普及し、1925年頃にはアメリカのアイスクリーム業界により、初めての機械的方法による冷蔵冷凍車が導入されます。

それまで氷や冷凍液を使用しての冷却でしたが、1930年代に車載用冷凍機が開発され、より効率的な冷却が可能となりました。

アメリカの物流業界では1940年頃からコールドチェーンが導入され、日本では富永シヅさんが1958年に国産第1号の冷凍車を作ったことにより、コールドチェーンの仕組みが生み出されました。

※コールドチェーンについては以下記事をご覧ください。

  • 冷凍技術の種類 

今もなお進化を続けている冷凍技術。どんなものがあるのでしょうか?

・エアーブラスト方式(空気凍結)

家庭用冷蔵庫の冷凍室などにも利用されている最も普及している凍結技術。

冷やした空気を吹き込むことで、冷凍室内の温度を下げ、冷凍します。

・リキッド方式(液体凍結)

-10℃~-35℃に冷やした液体に、食品を付けることによって冷凍する技術。

お祭りなどでよく見る「氷水の中に飲み物を入れて冷やす」というのと考え方は同じで、液体凍結の場合は「0℃」でも凍らない液体を媒体として凍結させます。

・コンタクト方式(接触式凍結)

低温の冷凍板に食品を接触させ、凍結させる凍結技術。

冷やした板は、空気などと比較し、対象物に伝わる熱量が大きいことを利用した技術です。冷凍効率をより高くするために冷凍板で食品を挟み、圧力をかける設備などが多いようです。

・液化ガス方式

-196℃の液体窒素や-79℃の液化炭酸ガスを食品に直接吹き付けて凍結させる凍結技術。圧倒的に低温な媒体を利用して、食品を急速に凍結させることができます。

・プロトン凍結

 磁石と電磁波に冷風を融合させた急速冷凍技術。

 磁石と電磁波が氷の結晶に働きかけ、氷の結晶が大きくならないようサイズコントロールをすることで、食品の細胞破壊を防ぎ、食品へのダメージを最小限に抑えることができる技術のようです。

 急速冷凍技術により鮮度維持ができ、食品の賞味期限による廃棄を極限まで抑えることが可能になることで食品ロスの削減が期待できます。

冷凍技術が進化することで、私たちの生活がさらに豊かになるだけでなく、食品ロスなどの社会問題へも役立つのですね✨

💡冷凍に関する歴史を調べているとこんなものも発見したのでご紹介!

山梨県の富士山麓には、溶岩の固まった後にできた「鳴沢氷穴」と呼ばれる天然の冷凍・冷蔵施設があるようなんです!こちらは明治後期から戦後まで使われていて、氷の採取や蚕の卵の貯蔵庫、農作物の保管庫として、地域の人々の生活の中で利用されていたようです。

現在は天然記念物に登録されており実際に利用はされていませんが、氷は溶けずに残っているみたいですね!中にも入れるみたいなので是非行ってみたいです👀

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