修理事例
各ローラー
メイン(大)センター(小)の各ローラーは回転していても分解してみますとセンターシャフトが錆びや磨耗等により傷んでいる物が多く見られます。この場合は回転しても新規ローラーに交換となります。シャフトの傷みが無い場合には洗浄、グリスアップにて再使用となります。
ガイドピン
写真左の四角いブロックの両横にある小さなピンは外側ケースと内部のローラーユニットを保持するものですがピンの磨耗や破損により外側ケースからローラーユニットが外れて分離しまいます。ガイドピンの交換取付けが必要です。
スライドプレート
メイン(大)ローラー、センター(小)ローラーを両側から挟んでいるプレートです。
プレートの外側には溝(写真)がありジョルダーの上げ下げ時にガイドピンがこの溝を移動します。衝撃や長期使用により磨耗や破損した場合は程度により溶接補修やスライドプレートの新規交換となります。
リンクステー
起こし棒(ベルクランク)からの力が一番かかるリンクステーです。写真のように長穴状に変形してしまうとパレットが移動中に下がってしまったり逆に上がらなくなってしまいます。変形した穴の程度によりますが溶接補修又はステーの交換となります。
ローラーの交換
ローラーは2枚のスライドプレートで挟み込んで圧入してあります。分解せずに片側方向からのローラーピン抜き交換を何度か行うと写真のようにシャフトピンが抜けやすくなってしまいます。ピン穴はある程度は補修可能ですが補修できない場合はスライドプレート新規交換となります。弊社では分解交換を基本としており組んだ状態でのローラー交換は行いません
起し棒径は単三電池で
ジョロダーも各メーカー新旧型により先径も分かりにくい場合があります。先径はФ12とФ14の二種類ですが写真のように単三電池が底部まで入ればФ14、入らなければФ12の先径となります。
修理前の外観
修理のご依頼頂いております大半の外観です。錆が多く見られる内部の部品は補修や修正が可能ですが本体ケースがレール移動によってケース鉄板(特に先端部)厚みが薄くなった物はガイドピンのカシメ強度がとれず修理できません。他にジョルダーがあれば内部部品の組み替えをお勧めします。
本体の曲がり
ジョルダー本体で一番曲がり易い部分(写真)ですが修正可能です。
修理前後の比較
各部品の補修(スケーランプ、スライドプレートのピンガタ等)は勿論ですがスライドする接触部分が多いため表面の錆はできるだけ除去します。左は修理前、右は修理後でローラーやスケートランプも綺麗に仕上がります。
起こし棒穴のサイズ
穴径により起こし棒先は2種類あります。写真の左はJOLODA製で14mmタイプ、右は日通商事製の旧タイプで12mmタイプですが現行の物はJOLODA製と同じく14mmタイプとなっています。12mmから14mmへのサイズアップは可能ですが金属の材質によりできない場合があります。
ローラーのメンテナンス
ジョルダーのメーカーでは給油等はゴミ、粉塵を吸着してしまうので禁止していますが修理品を分解してみますと給油されていた物の方が圧倒的に長持ちしています。
手作業に支障の無い程度に少量のグリススプレーの給油をお勧めします。
ハイリフトタイプの注意
ハイリフトジョルダーは大きく上げるためにローリフトタイプとは違い複雑な部品構成になっています。そのため写真のように下側に出たステーが車両後端部に衝突し破損する物が多く見られます。車両後端部よりジョルダーを出しすぎないように注意して下さい。
上がる高さは2種類
JOLODA製のジョルダーは2種類のタイプがありローリフトは13.5㎜ハイリフトは20㎜上がります。6.5㎜の差ですがプラパレ等、荷物重量で曲がってしまうパレットの移動にはこの差が大きいようです。
NRC起こし棒
弊社のオリジナル起こし棒です。(左)抜け防止フック付格納(引き手)取手タイプ、(中央)抜け防止無しストレートタイプ、(右)ストレートタイプで差し位置に関係なく抜け防止ができる「抜けない起こし棒」です。先径は各14㎜です。JOLODA、日通パレローダ、佐藤技研、日軽金等各社の純正起こし棒も取扱っております。
起こし棒穴の変形
永く使用された物やローラー不良等の動きの悪い状態で使用すると長穴状に変形してしまいます。少々の変形は溶接肉盛りでガタ補修が可能ですが穴深部まで大きくなってしまった物は部品(高価)交換となってしまいます。
本体ケースの摩耗
床面のレールと本体ケースが擦れて薄くなってしまった物はガイドピン(内部保持)のカシメ強度がとれず使用できません。原因はパレットリフト時、センターローラーを固定するスケートランプ溝の傾きで、早めの修正が必要です。
樹脂板の欠落
ライトスライダー先端部の樹脂板はレール内をスムーズにスライドさせる為の物で、金属同士の接触を防いでいます。樹脂板の取付け部が破損(写真右)した場合は取付けアルミ板の溶接取付けが必要です。
ローラー回転、摩耗溝
走行ローラーの回転摩耗溝、ある程度は溶接補修が可能ですが、極端に摩耗した物はスライドプレートの新規交換が必要です。
ベルクランクピンの抜け
起こし棒操作の軸になるピンです。負荷のかかる部分でピン固定穴が大きくなってしまった場合は溶接補修又はプレートの交換が必要です。
スケートランプの増し締め
振動や衝撃でスケートランプのビスが緩んできます。ランプの脱落紛失を防ぐために、3ミリ六角レンチで増し締め点検をお勧めいたします。
起こし棒(操作棒)の種類
左からライトスライダー用、ライトスライダーフラットタイプ専用、日通商事NTパレローダ旧型(Ф12)専用、先長の佐藤技研MS3号使用可タイプ、抜け防止フック付のJOLODA社やNTパレローダに使用可能な格納引き手タイプ、抜け防止フックが無い物は取手部は引き手無しのストレートです。